違いがわからず、踏み出せないあなたへ
「デイサービスとデイケアって、どう違うの?」
ある日、患者さんの家族から、ふと投げかけられた言葉。
現場にいる私たちにとっては当たり前でも、はじめて介護に関わるご家族にとっては大きな壁です。
この記事では、デイサービスとデイケアの違いを整理し、キーパーソンの状況にあわせた選び方を紹介します。後悔のない選択ができるよう、現場からの視点でわかりやすくお伝えします。
サービスの違いを正しく知る
提供される内容と目的
デイサービスは「生活のサポート」が中心です。入浴や食事、レクリエーションを通して、心身の活性化を図ります。
一方で、デイケアは「リハビリ」に重きを置き、理学療法士や作業療法士が関わります。
スタッフと専門性の違い
デイサービスでは介護職中心。看護師は常駐していないこともあります。
デイケアは医療的支援が前提のため、看護師やリハビリ専門職が常駐している施設が多くあります。
利用時間や料金の違い
利用時間は施設によって異なりますが、デイサービスの方が柔軟です。
費用面では、デイケアの方がやや高めですが、リハビリが受けられるという点で費用対効果は高いとも言えます。
状況に応じて選び方を変える
介護度が軽く、社会との接点を増やしたいとき
本人が比較的元気で、家に閉じこもりがちな方には、デイサービスがおすすめです。
特に小規模デイは家庭的な雰囲気で、初めての利用にもぴったりです。
リハビリが必要、機能回復を目指したいとき
歩行や食事のリハビリなど、日常動作の改善を目指すなら、デイケアが適しています。
病院退院後の機能維持にも効果的です。
認知症や集団生活に不安があるとき
少人数のデイサービスや専門の認知症対応型サービスが選択肢に。
環境への配慮が何よりも大切な場面です。
医療ケアが必要なとき
在宅酸素やインスリン注射などがある場合は、医療機関併設のデイケアが安心です。
看護師が常にいる環境であれば、家族の不安も軽減されます。
利用前に確認しておきたいこと
ケアマネジャーとの連携を深めよう
どちらを選ぶか迷ったときは、まずケアマネジャーに相談を。
医療と介護、両方の視点から助言をもらうことで、見えなかった選択肢に出会えることもあります。
複数のサービスを組み合わせる視点も
週に数回ずつ異なる施設を使うことで、本人の負担や飽きを防げます。
また、違う視点の支援を受けることで、気づきが生まれることもあります。
見学と体験はマスト
施設の雰囲気や利用者の様子は、ネットではわかりません。
見学はもちろん、可能であれば1日体験を通して、本人の反応を見ることが何より大切です。
まとめ:選択に自信を持つために
デイサービスとデイケア。
一見似ているようで、実はサービスの軸がまったく異なります。
今回のポイントを整理しましょう。
- 生活支援なら「デイサービス」
- リハビリ目的なら「デイケア」
- 医療ニーズがある場合は「医療併設型」
- 認知症には「専門対応型」
- 決めきれないときは「複数併用」
- まずは「ケアマネに相談」
- 必ず「見学・体験」を
迷ったときは、完璧を目指さず「今のベスト」を探しましょう。
そして、あなた自身の気持ちにも耳を傾けながら、無理なく前に進めるよう応援しています。
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不安になったら、一人で抱え込まず、この記事を開いて確認しましょう。
あなたのケアの一歩が、明日の安心につながりますように。