認知症薬をやめたら?BPSD治療とキーパーソンの「6つの心得」

薬のイラスt
著者について
  • 看護師6年目
  • 山間地域の退院支援に従事
  • 認知症サポーター研修受講済み
  • 祖母の介護を5年経験
汐です。

「認知症の母のBPSDが酷く、医師から薬を勧められました。薬を使うことに少し抵抗があるのですが、本当に効果があるのでしょうか?」

「BPSDの薬には、どんな種類があるのですか? 副作用も心配です。薬物療法を始める前に、知っておくべきことはありますか?」

「薬物療法以外に、BPSDを和らげる方法はないのでしょうか? 薬に頼りたくないのですが、何かできることはありますか?」


もしあなたが今、このような悩みや疑問を抱えているなら、この記事はきっとお役に立てるでしょう。

認知症のBPSD(行動・心理症状)に対する薬物療法は、効果が期待できる一方で、副作用や長期的な影響など、不安を感じる方も少なくありません。

この記事では、薬物療法のメリットと注意点、そして、薬物療法以外の選択肢、キーパーソンである家族ができることまで、6つのポイントに分けて詳しく解説します。

この記事を通して、BPSDに対する正しい知識を身につけ、ご本人にとって最善の治療法を選択できるように、共に考えていきましょう。

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1. BPSD治療の薬、どんな時に使う?

BPSD(行動・心理症状)の治療において、薬物療法は、症状が強く、日常生活に支障をきたす場合や、非薬物療法では効果が見られない場合に検討されることがあります。

BPSDは、認知症の進行に伴い、様々な症状が現れます。これらの症状が、ご本人の生活の質を著しく低下させたり、介護者の負担が大きすぎる場合は、薬物療法を検討することがあります。ただし、薬物療法は、BPSDを根本的に治すものではなく、あくまで症状を和らげるための手段です。

  • 興奮や攻撃性が強く、他人に危害を加えてしまう可能性がある場合。
  • 幻覚や妄想が激しく、日常生活に支障をきたしている場合。
  • 不安や抑うつが強く、食欲不振や睡眠障害につながっている場合。
  • 徘徊や弄便などの行動が頻繁で、介護者の負担が大きい場合。

BPSD治療の薬は、症状が重く、日常生活に支障がある場合に検討されることを理解しました。

2. 薬物療法、効果と注意点

薬物療法は、BPSDの症状を一時的に和らげる効果が期待できる一方で、副作用のリスクや、長期的な効果については、十分な注意が必要です。

薬物療法は、症状を緩和する上で有効な手段ですが、効果には個人差があり、副作用が出る可能性もゼロではありません。そのため、薬物療法を行う際には、医師とよく相談し、慎重に進めることが大切です。

  • 効果:興奮や不安を和らげたり、幻覚や妄想を抑えたりする効果が期待できます。
  • 注意点:眠気、ふらつき、食欲不振、便秘などの副作用が出ることがあります。また、長期的な効果については、まだ十分に解明されていない部分もあります。

薬物療法は、効果が期待できる一方で、副作用のリスクもあるため、慎重な検討が必要だと分かりました。

3. 抗精神病薬、鎮静剤の種類と副作用

BPSDの治療に使用される薬には、抗精神病薬や鎮静剤など、様々な種類があり、それぞれ効果や副作用が異なります

薬の種類によって、効果が現れるまでの時間や、副作用の種類、程度が異なります。そのため、医師から薬の説明をよく聞き、ご自身やご家族の状態に合った薬を選ぶ必要があります。

  • 抗精神病薬: 主に、興奮や攻撃性、幻覚や妄想などの症状を抑えるために使われます。副作用として、眠気、ふらつき、口の渇き、便秘などが現れることがあります。
  • 鎮静剤: 不安や興奮を和らげ、睡眠を促すために使われます。副作用として、眠気、ふらつき、依存性などが現れることがあります。
  • その他、抗うつ薬や抗不安薬などが使用されることもあります。

BPSDの治療薬には様々な種類があり、それぞれ副作用が異なることを理解しました。

4. 薬物療法を始める前に、確認すべき3つ

薬物療法を始める前に、医師から十分な説明を受け、薬物療法以外の選択肢も検討することが大切です。

薬物療法は、症状を緩和する上で有効な手段ですが、安易に薬に頼るのではなく、他の治療法も検討することで、より効果的な治療を行うことができます。また、薬物療法のリスクについても、きちんと理解しておく必要があります。

  • 薬物療法以外の選択肢を検討する: 環境調整や、リハビリテーション、心理療法など、薬物療法以外の方法も検討しましょう。
  • 医師から十分な説明を受ける: 薬の効果や副作用、服用方法などについて、医師から十分に説明を受け、納得するまで質問しましょう。
  • 薬の効果と副作用を理解する: 薬の効果だけでなく、副作用についても理解しておきましょう。

薬物療法を始める前には、医師の説明をしっかり聞き、他の治療法も検討することが大切だと分かりました。

5. 薬以外の治療法も検討しよう

BPSDの治療には、薬物療法だけでなく、非薬物療法も非常に重要です。

非薬物療法は、薬のような副作用の心配がなく、認知症の方の生活の質を向上させる効果が期待できます。また、薬物療法と併用することで、より効果的な治療を行うことができます。

  • 環境調整: 騒音や刺激を減らし、落ち着ける環境を作る。
  • 生活リズムの確立: 規則正しい生活リズムを確立する。
  • リハビリテーション: 運動やレクリエーションを通して、心身の機能を維持する。
  • 音楽療法やアロマ療法: リラックス効果のある音楽やアロマを活用する。
  • 回想法: 昔の思い出を語り合うことで、精神的な安定を図る。

BPSDの治療には、薬物療法だけでなく、非薬物療法も大切であり、両方を組み合わせることが効果的だと学びました。

6. キーパーソンができる、3つのこと

薬物療法を行う際、キーパーソンである家族は、医師との連携を密にし、薬の効果や副作用を注意深く観察する必要があります。

薬物療法は、医師と患者だけでなく、家族の協力も不可欠です。家族が薬の服用状況や副作用に注意することで、より安全で効果的な治療を行うことができます。

  • 薬物療法に対する不安を医師に相談する: 薬物療法に対する不安や疑問を、医師に相談しましょう。
  • 薬の服用状況を把握し、副作用に注意する: 薬の服用時間や量、副作用の有無などを記録し、医師に伝えましょう。
  • 薬物療法について家族で話し合う: 薬物療法の方針や、効果、副作用などについて、家族でしっかりと話し合い、理解を共有しましょう。

薬物療法を行う際は、キーパーソンである家族が、医師と連携し、薬の効果や副作用を注意深く観察する必要があることを学びました。

薬を使用することで、足元がふらついたり、
過鎮静に至ることもあります。
強い症状には、強く効く薬が必要になってくるので、
医師も看護師も慎重になることが多いです。

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