認知症で家の中をウロウロ?在宅での7つの徘徊対策

徘徊する人
著者について
  • 看護師6年目
  • 山間地域の退院支援に従事
  • 認知症サポーター研修受講済み
  • 祖母の介護を5年経験
汐です。

「認知症の母が、最近、家の中をウロウロすることが多くて心配です。徘徊って、どうして起こるんですか?」

「認知症の父が、夜中に徘徊して困っています。在宅でできる対策があれば、ぜひ教えてください。」

「認知症の徘徊に対応していると、私も疲れ果ててしまいます…。徘徊が始まった時、どう対応すればいいのか、具体的な方法が知りたいです。」

もし、あなたが今、このような不安や悩みを抱えているなら、この記事はきっとお役に立てるはずです。

認知症の徘徊は、介護者にとって大きな負担となるだけでなく、ご本人にとっても危険を伴う可能性があります。

この記事では、徘徊の原因から、在宅でできる具体的な対策、徘徊が始まった時の対応方法まで、7つのポイントに分けて詳しく解説します。

徘徊への理解を深め、ご本人も介護者も安心して過ごせるように、一緒に学んでいきましょう。

BPSD(行動心理症状、周辺症状)の考え方の基本は、
原因×引き金 です。
どちらかではなく、両方を取り除くことが大事です。

BPSDってなに?って方は、こちらの記事からどうぞ!

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1. 認知症の徘徊とは?その特徴を理解

認知症の徘徊とは、認知症の症状の一つで、目的もなく歩き回ったり、家の中や外をウロウロしたりする行動のことです。

認知症になると、記憶力や見当識が低下し、自分がどこにいるのか、何をしようとしているのか分からなくなることがあります。そのため、不安や焦燥感から、意味もなく歩き回ってしまうことがあります。

  • 家の中を何度も同じ場所を行ったり来たりする。
  • 目的もなく、外に出て行ってしまう。
  • 深夜や早朝に、家の中をウロウロと歩き回る。
  • いつもと違う道や場所を歩いている。
  • 知らない場所を歩いているのに、不安な様子を見せない。

徘徊は認知症の症状の一つであり、目的がないように見えても、何らかの理由があることを理解しました。

徘徊の理由は、昔からのなじみのある習慣のことが多いです。
仕事や家事、子育て、ボランティアetc…
「●●へ行かなくては」「●●にご飯を作らないと」「●●しないと」など。

2. なぜ徘徊する?3つの理由を解説

徘徊には、様々な理由や目的があり、一つだけでなく、いくつかの要因が重なって起こることがあります。

認知症の症状による脳の機能低下だけでなく、身体的な不快感や心理的な不安なども、徘徊の要因となることがあります。

  • 記憶や見当識の障害: 自分がどこにいるのか、何をしようとしているのか分からなくなる。
  • 不安や焦燥感: 不安や落ち着かない気持ちを解消するために歩き回る。
  • 身体的な不快感: 痛みや不快感、排泄の欲求などを言葉で伝えられないため、歩き回る。

徘徊は、認知症の症状だけでなく、様々な要因が複雑に絡み合って起こることを理解しました。

3. 在宅介護での徘徊対策、4つのポイント

在宅介護で徘徊に対応するためには、日頃から安全対策を講じることが大切です。

徘徊は、事故やケガにつながる危険性があるため、事前にしっかりと対策を立てておく必要があります。

  • 外出時に備えた準備: 名前や連絡先を書いたものを身につけさせたり、GPS端末を持たせる。
  • 徘徊ルートの把握: 普段、家の中でどこを歩いているのか、どこから外に出ているのかを把握し、危険な場所には対策を施す。
  • 見守りセンサーの活用: ドアや窓に取り付けるセンサーや、ベッドに取り付けるセンサーなどを活用する。
  • ドアや窓の施錠を確実にする: ドアや窓の鍵をかけ忘れがないように、必ず確認する。

在宅介護での徘徊対策は、安全を確保するために不可欠であり、事前の準備が大切だと分かりました。

4. 徘徊を未然に防ぐ、3つの方法

徘徊を完全に防ぐことは難しいですが、生活習慣を整えることで、徘徊を未然に防ぐことができる場合があります。

規則正しい生活や、日中の活動は、体内リズムを整え、夜間の徘徊を抑制する効果が期待できます。また、安心できる環境は、認知症の方の不安を和らげ、徘徊を抑制することができます。

  • 生活リズムを整える: 毎日、決まった時間に起床し、食事や就寝をする。
  • 昼間の活動量を増やす: 日中は、散歩や軽い運動、趣味活動などを行い、適度に体を動かす。
  • 安心できる環境を整える: 落ち着いて過ごせる静かな空間を作り、好きな音楽をかけたり、写真などを飾る。

規則正しい生活や、日中の活動、安心できる環境作りが、徘徊の抑制に繋がる可能性があることを理解しました。

生活リズムの乱れは本当に気を付けなくてはいけません。
デイサービスの利用や、一緒に何かをするなど、日中の活動をメインにしていきましょう。

5. 徘徊が始まったら?冷静な対応を

徘徊が始まった場合は、焦らず、冷静に対応することが大切です。

介護者が慌ててしまうと、認知症の方はさらに不安になり、興奮してしまうことがあります。まずは落ち着いて、認知症の方に寄り添うように対応しましょう。

  • 焦らず、冷静に対応する: 認知症の方が徘徊を始めたら、まずは深呼吸をして、自分自身を落ち着かせましょう。
  • 声をかけ、落ち着かせる: 優しく声をかけ、「どこに行きたいのですか?」「どうしましたか?」などと、ゆっくりと話しかけましょう。
  • 興味を引き、気をそらす: 認知症の方が興味を持つような話題を振ったり、好きな音楽をかけたりして、気をそらしてみましょう。
  • 無理に止めない: 無理に止めようとすると、認知症の方は興奮したり、抵抗したりする場合があります。

実際に徘徊が始まってしまうと、ご本人が納得するまで付き合うのがベストです。結果的に、短時間で済んだりします。
ご本人が納得していないと、繰り返し繰り返し徘徊を試みます。
ご本人には、行動を起こす理由があるのですから。

ずっと付き添うのは無理!

ずっと付き添っているのが得策であったとしても、介護者は時間や体力、気力がどんどんそがれていってしまいますよね。

いつ起こるか分からないし、ずっとそばでいるのは現実的に厳しいと思います。

技術の進歩は進んでいて、介護用品もいろんなタイプのものがあるので、ぜひ探してみてくださいね。


徘徊が始まった時は、焦らず、冷静に対応することが重要だと感じました。

6. 徘徊、専門家への相談も検討を

徘徊の症状が改善しない場合や、介護者の負担が大きい場合は、専門機関に相談することも検討しましょう。

専門家は、徘徊の原因や対策について、的確なアドバイスをしてくれます。また、介護保険サービスなどを利用することで、介護の負担を軽減することができます。

  • 医療機関(かかりつけ医、精神科医)
  • 地域包括支援センター
  • 介護保険サービス事業所

徘徊への対応に困った時は、専門機関への相談も視野に入れることが大切だと分かりました。

7. 徘徊対策、安全と安心のために

徘徊への対策は、認知症の方の安全を守るだけでなく、介護者の心身の負担を軽減するためにも重要です

徘徊は、認知症の進行とともに、より複雑化していく可能性があります。早めの対策と、専門家との連携が、より良い介護につながります。

徘徊対策は、認知症の方の安全と、介護者の安心のために、非常に重要な取り組みだと感じました。

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