「ケアプランがよく分からない」を解消｜ケアマネと話が通じる5つの視点

著者について

• 看護師7年目
• 山間地域の退院支援に従事
• 認知症サポーター研修受講済み
• 祖母の介護を5年経験

汐です。

ケアマネジャーとスムーズに連携するために｜キーパーソンが心がけるべきこと

※キーパーソン＝家族の中で、介護に関する連絡・判断の中心を担う人

家族の介護でキーパーソンになると、「これで合っているのだろうか」と迷う場面が増えます。
ケアマネジャーとの連携は、介護の質だけでなく、あなた自身の負担を左右する大切なポイントです。
ここでは、今日から意識できる行動と、迷った時の具体的な対処法を整理します。

ケアマネジャーとの連携が重要な理由【最初にチェック】

• ケアの方向性を一緒に決めるパートナーだから
• 家族だけでは抱えきれない判断を支えてくれるから
• 情報共有ができるほど、介護は安定するから

キーパーソンが心がけたい5つの実践ポイント

1．介護状況と本人の意向を「そのまま」伝える

難しく考えず、日常の言葉で構いません。
例：「最近、夜に目が覚めることが増えました」「デイサービスを嫌がっています」

【ミニチェック】

• 食事量・睡眠・表情の変化はあるか
• 先週と比べて違う点は何か

2．ケアプランは「理解→質問→意見」で関わる

ケアプランは完成形ではなく、調整する前提の資料です。

【質問の一言例】

• 「この目標は、本人の希望とどうつながっていますか？」
• 「このサービスを使うと、どんな変化が期待できますか？」

3．連絡は“早め・短く・事実ベース”

定期面談を待たず、変化があれば一報入れることが大切です。

【連絡例】

• 「転倒はありませんが、歩く速度が落ちています」
• 「今週は食事量が7割ほどです」

4．困りごとは我慢せず、言葉にする

遠慮は不要です。ケアマネジャーの役割は“相談を受けること”です。

【相談の切り出し例】

• 「少し介護がきつく感じています」
• 「判断に自信が持てず、相談したいです」

5．感謝と敬意を伝える

良い関係は、ほんの一言から始まります。

【使いやすい言葉】

• 「説明が分かりやすかったです」
• 「一緒に考えてもらえて助かります」

連携がうまくいかないと感じた時の対処法

相性に違和感があるサイン

• 話を遮られることが多い
• 質問しても曖昧な回答が続く
• 気持ちを置き去りにされている感覚がある

ケアマネジャー変更を相談する時の一言

変更は珍しいことではありません。

【事業所への相談例】
「今の担当者さんと少し相性が合わず、変更を検討したいのですが、手続きについて教えてください」

公的窓口という選択肢

市区町村窓口や地域包括支援センターは、中立的な立場で話を聞いてくれます。
困った時に頼るのは、決してわがままではありません。

最後の確認チェックリスト

• 最近の変化をケアマネジャーに伝えられている
• ケアプランの目的を説明できる
• 困った時の相談先が分かっている
• 自分一人で抱え込んでいない

まとめ

ケアマネジャーとの連携は「上手にやること」より「正直に伝えること」が大切です。
少しずつ対話を重ねることで、介護は確実に楽になります。
あなたが支えられてこそ、良い介護は続いていきます。