高齢者が喉を詰まらせたとき、慌てず動くための6つの視点

著者について
  • 看護師7年目
  • 山間地域の退院支援に従事
  • 認知症サポーター研修受講済み
  • 祖母の介護を5年経験
汐です。
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高齢者の「喉詰まり」、その瞬間どう動く?

「ごはん中、父が急に咳き込み出して、声が出なくなって…」
病棟で何度も聞いたことのある場面です。

とくに高齢者は、ちょっとした食べ方や姿勢の変化で喉を詰まらせやすくなります。そして一瞬の判断が、その後の命に関わることも。

この記事では、窒息のサインを早く見つけるための視点や、すぐに試せる応急処置の方法、救急車を呼ぶか迷ったときの判断ポイントを紹介します。

ふだんは穏やかな夕食の時間。
そんなときに「まさか」が起こることもあります。
でも、あわてず動くための準備は、今からでもできます。


見逃さない!窒息のサインとは

声が出ない、苦しそう、それは窒息かも

食事中に急な沈黙や強い咳き込みが見られたら、まず窒息を疑ってください。

  • 咳が続く
  • 声が出ない、話せない
  • 顔が青白くなる、唇が紫になる
  • 手で喉を押さえるような仕草

病棟でも、これらのサインは見逃せないポイントとして共有されます。

高齢者に多い窒息の原因

実際に窒息を引き起こす食べ物には、共通点があります。

  • もち、白玉、団子などの粘着性食品
  • パサついたパンや焼き魚の骨
  • ピーナッツなどの小粒のもの

また、入れ歯の不具合嚥下反射の衰えがある方は、詰まりやすくなります。


応急処置の基本は「すぐ動く」

背中を叩く?お腹を押す?判断のコツ

まずは、意識があるかどうかを確認してください。

意識がある場合:

  • 背部叩打法:背中の肩甲骨の間を5回強く叩く
  • ハイムリック法:おへその上を拳で押し上げるように圧迫

意識がない場合:

  • **心肺蘇生法(CPR)**を実施
  • すぐに救急車を要請

※高齢者には骨折リスクもあるため、力加減や体勢にも注意が必要です。

実際の現場ではこう判断します

ある日のこと。
嚥下機能が低下していた女性が、餅を喉に詰まらせました。
職員はすぐに背中を叩き、出なかったためハイムリック法へ。
その場で解消できたものの、判断と対応が1分遅れていたら命に関わっていたかもしれません。


救急車を呼ぶべき3つの状況

このサインが見えたら、すぐ119

  • 反応がない
  • 呼吸していない
  • 応急処置をしても改善しない

呼吸停止は1分ごとに脳ダメージが進行します。
「念のため」でも、迷ったら呼ぶほうが安全です。

救急隊に伝えるべきこと

通報時に伝えるとよい情報:

  • 状況(何を食べていて、どうなったか)
  • 応急処置の内容(背中を叩いた、ハイムリック法を行った 等)
  • 既往歴や服薬内容、アレルギーの有無

落ち着いて答えるのは難しい場面ですが、事前にメモやカードを準備しておくと安心です。


まとめ:窒息対応、今から備える6つの視点

  1. 食事中の様子に「いつもと違う」があれば即対応
  2. 詰まりやすい食品を家庭内で把握しておく
  3. 応急処置の方法を家族全員で確認する
  4. 意識や呼吸の有無で救急車の判断をする
  5. 救急通報時のポイントを事前に共有しておく
  6. 普段から「食べる環境」も整えておく(姿勢、スピード等)

今すぐできる準備として、**「応急処置を貼った冷蔵庫メモ」「緊急連絡カード」**の作成もおすすめです。


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