「発赤・かゆみを防ぐ！ストーマ周囲の皮膚ケア5つの重要ポイント」

著者について

• 看護師7年目
• 山間地域の退院支援に従事
• 認知症サポーター研修受講済み
• 祖母の介護を5年経験

汐です。

ストーマケアを始めたばかりの方にとって、皮膚トラブルは大きな不安要素の一つです。特に、ストーマ周囲に発生する発赤やかゆみは、ケアを行ううえで避けたい問題です。私自身、回復期病棟で多くの患者さんと関わる中で、ストーマ周囲の皮膚トラブルを経験した方々の声をたくさん聞いてきました。

でも、安心してください。ストーマケアの基本的な予防法と対処法を守ることで、皮膚トラブルは防ぐことができます。この記事では、ストーマ周囲の皮膚トラブルの原因から予防法、万が一トラブルが発生した際の対処法までを、わかりやすく解説します。

ストーマ周囲の皮膚トラブルの原因とは？

ストーマ周囲に発生する皮膚トラブルの多くは、何らかの原因があります。これを理解し、事前に予防策を取ることが非常に大切です。

装具の不適合、装着方法の誤り

ストーマ装具の選択が不適切だったり、装着方法に誤りがあったりすると、ストーマ周囲に過度な圧力がかかり、赤みやかゆみが発生します。例えば、装具のサイズが合わないと、皮膚が摩擦を受け、ダメージを受けやすくなります。私が関わった患者さんの中にも、装具の装着方法を間違えていることが原因で皮膚トラブルが発生したケースが多くありました。

排泄物の付着、皮膚の過敏反応

また、排泄物がストーマ周囲の皮膚に触れることで、過敏反応を引き起こすこともあります。ストーマ周囲が湿っていると、皮膚がかぶれてしまうこともありますので、こまめに装具をチェックし、排泄物が漏れないように気をつけましょう。

ストーマ周囲の皮膚トラブルの予防法

1. 適切な装具を選択し、正しい方法で装着する

ストーマケアを始めたばかりの頃、装具選びに悩む方は多いです。しかし、適切な装具を選び、正しい方法で装着することがトラブルを防ぐ基本です。私は、患者さんに最適な装具を見つけるために、何度もお話を伺い、フィット感を確かめながら一緒に選んでいます。

装具は、自分のストーマの形やサイズにぴったり合ったものを選びましょう。少しでも違和感を感じたら、すぐに調整が必要です。装具の装着方法も慎重に確認し、確実に密着させることが重要です。

2. 皮膚を清潔に保ち、保湿を行う

皮膚を清潔に保つことが、最も基本的な予防策です。ぬるま湯で優しく拭き、皮膚に負担をかけないように気をつけましょう。また、保湿を行うことも非常に大切です。私の患者さんにも、保湿をしっかり行うことで皮膚のトラブルが予防できた方が多くいます。乾燥した肌は裂けやすくなるので、こまめに保湿を行うようにしましょう。

3. 刺激物を避け、紫外線対策をする

ストーマ周囲の皮膚は非常に敏感です。刺激の強い化学物質や洗剤を避け、できるだけ優しい素材のものを使いましょう。また、紫外線も皮膚にダメージを与える原因となりますので、外出時には紫外線対策を行うことが大切です。これらの小さな予防策が、大きな皮膚トラブルを防ぐことにつながります。

ストーマ周囲の皮膚トラブルが発生した場合の対処法

軽度の赤みやかゆみへの対処法

軽度の皮膚トラブル、例えば発赤やかゆみが発生した場合、まずは皮膚保護剤や保湿剤を使用してみましょう。これで軽減されない場合は、専門医に相談することをおすすめします。私は、保湿剤を使うことで改善した患者さんが多く、試してみる価値は十分にあります。

中程度のトラブル（びらんや水疱）の対処法

もし水疱やびらんなどの中程度のトラブルが発生した場合は、ステロイド軟膏や保護フィルムを使うと効果的です。これにより、肌の回復を早めることができます。私も患者さんにこれらのアイテムを使用するようにアドバイスした結果、皮膚の回復が早まり、痛みが軽減されました。

重度の皮膚トラブルへの対応

重度の皮膚トラブル（潰瘍や感染）が発生した場合は、速やかに専門医に相談することが必要です。専門のケアを受けることで、トラブルが悪化するのを防ぎます。最初に適切な処置を行うことで、回復も早くなります。

まとめ：ストーマケアと皮膚トラブル予防のポイント

ストーマケアにおける皮膚トラブルは、最初は不安に感じることが多いですが、適切な予防と対処を行うことで、問題を最小限に抑えることができます。以下のポイントを心掛けて、快適にストーマライフを送りましょう。

Key Takeaways:

1. 自分に合った装具を選び、しっかりと装着する。
2. 皮膚を清潔に保ち、保湿をしっかり行う。
3. 刺激物や紫外線を避ける。
4. 皮膚トラブルを早期に発見し、適切に対処する。
5. 重度のトラブルには専門医に相談すること。

ストーマケアにおいて、皮膚トラブルを避けるための予防と対処法を理解し、実践することが大切です。困ったときは、専門家の助言を積極的に求めるようにしましょう。