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「毎日の食事づくりが、正直しんどい」「一人の時間に、ちゃんと食べているか心配」。親の食事のことで、そんなふうに迷っていませんか。
宅配食(配食サービス)は、その負担を軽くする選択肢の一つです。ただ、誰にでも合うものではありません。この記事では、宅配食が向いている人・向いていない人、選ぶときに見ておきたい点、そしてお金をかけずに使えることがある市区町村の配食サービスを、順番にまとめました。
宅配食でできること・できないこと
厚生労働省の利用者向けパンフレットでは、配食サービスが役に立つ場面として、次のようなときが挙げられています。
- 食事の準備をするのが難しいとき
- 買い物や片づけが大変なとき
- どのくらい食べたらいいのか分からないとき
- 家族と同じものが食べられないとき
同じパンフレットには、「配食は料理の組み合わせ、味付け、量などの参考にもなります」とも書かれています。献立を考える・買い物に行く・作る、という毎日の手間を減らせるのが、宅配食のいちばんの役割です。(出典:厚生労働省「配食サービスを上手に利用しましょう」)
一方で、宅配食は、病気を治したり、検査の数値を良くしたりすることを約束するものではありません。食べる量が急に減った、体重が減ってきた、という場合は、病気が隠れていることもあります。宅配食を探す前に、まず主治医に相談してください。
宅配食が向いている人
- 仕事や離れて暮らしていることで、家族が毎日は台所に立てない
- 本人が、買い物や調理を負担に感じるようになってきた
- 食事の量や味つけの目安がほしい
- かたいものが食べにくくなり、家族と同じ料理では食べづらそう(ただし、下の「先に相談したい人」も読んでください)
冷凍で届くタイプは、電子レンジで温める操作が本人にできるかどうかが前提になります。ここが難しい場合は、毎日手渡しで届けるタイプや、市区町村の配食サービス(後で紹介します)のほうが合うことがあります。
使わなくていい人・先に相談したい人
宅配食を使わない選択も、もちろんあります。次のような場合は、先に相談してから考えるのがおすすめです。
- 食事中にむせる・飲み込みにくそう・食事の形について指示が出ている:どのくらいのやわらかさが合うかは人によって違います。先に主治医や歯科医、言語聴覚士、管理栄養士に相談してください。
- 医師から食事療法の指示がある:指示の内容が優先です。注文する前に、その指示に対応できるかを事業者に確認してください。
- 今の食事で困っていない:家族の負担が大きくなく、本人もおいしく食べられているなら、無理に切り替える必要はありません。
厚生労働省のパンフレットでも、健康上の理由で食事選びに不安がある人は、かかりつけ医・歯科医に相談するよう勧めています。
先に確認したい、市区町村の配食サービス
民間の宅配食を探す前に、お住まいの市区町村に高齢者向けの配食サービスがあるかを確認してみてください。
たとえば群馬県高崎市の配食サービスは、次のような内容です(高崎市高齢者配食サービス事業実施要綱より)。
- 対象:市内に住む65歳以上で、一人暮らしや高齢者だけの世帯などの人のうち、要介護・要支援の認定を受けている人など
- 食事は原則として手渡しで届け、そのときに様子と安否を確認する
- 費用の一部を市が事業者に補助し、利用者は残りを負担する
- ケアマネジャーなどが作るケアプランに位置づけて利用する
配食サービスがあるかどうか、対象になる人、費用、見守りを兼ねるかどうかは、市区町村によって違います。担当のケアマネジャーか、お住まいの地域の地域包括支援センターに「この地域に配食サービスはありますか」と聞いてみてください。
民間の宅配食を選ぶときに見ておきたいこと
やわらかさの段階
市販の介護食には「ユニバーサルデザインフード」という規格があり、かたさなどで分けた4つの区分がパッケージに表示されています。規格に合う商品には、日本介護食品協議会が決めたマークが付いています。(出典:日本介護食品協議会「ユニバーサルデザインフードとは」)
宅配食の「やわらか食」「ムース食」などの呼び方は、会社によって基準が違うことがあります。本人に合うかたさかどうか分からないときは、事業者にかたさの目安を問い合わせてから選びましょう。
届け方(冷凍か、手渡しか)
冷凍でまとめて届くタイプは、好きなときに温めて食べられます。毎日手渡しで届くタイプは、届けるときに顔を合わせる機会にもなります。本人の暮らし方と、家族が何を心配しているかで選んでください。
量と味つけ
量が多すぎると、残すことが本人の負担になることもあります。まとめて申し込む前に、少ない数で試して、本人が食べきれるか、味が好みに合うかを見てみましょう。
定期便・送料・配達エリア
定期便は、休み方・やめ方と、その締め切りを申し込む前に確認してください。入院などで急に止めたいときに困らないためです。送料や、配達できる地域も会社によって違います。
注文のときに聞かれること
厚生労働省は配食事業者向けのガイドラインで、注文のときに利用者の体の状態などを確認することを示しています。利用者向けのパンフレットには、事業者から聞かれることの例として、次のような項目が載っています。答えを用意しておくと、合うものを選びやすくなります。
- 一人で住んでいるか、要介護認定を受けているか
- この半年で体重が増えたり減ったりしているか
- 病気で医師にかかっているか、医師から食事療法を指導されているか
- 噛む力・飲み込む力に不安があるか
- 食欲はあるか、食物アレルギーはあるか
(出典:厚生労働省「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理」)
宅配食の一例(PR)
ここからは、当ブログが提携している宅配食です。価格や内容は変わることがあるので、申し込む前に公式サイトで確認してください。
| サービス名 | 届け方 | やわらかさの選択肢 | 定期便の休止・解約 |
|---|---|---|---|
| メディミール(ムースやわらか食) | 冷凍で届く(ヤマト運輸のクール便) | 「舌で簡単につぶせる」やわらかさの1段階のみ(ユニバーサルデザインフードなどの区分の表示はなし) | 公式サイトで確認 |
表の内容は、2026年10月31日に公式サイト(ムースやわらか食・よくある質問)で確認したものです。定期便の休止・解約の方法は、公式サイトで確認できなかったため、申し込む前に確かめてください。
【PR】舌でつぶせるやわらかさの冷凍食です。管理栄養士が献立を立てています(メディミール「ムースやわらか食」)。
かたさの段階は1つだけで、ユニバーサルデザインフードなどの区分の表示はありません。かむ力が残っている人には、やわらかすぎる場合があります。飲み込みに不安がある場合は、先に医師や歯科医、言語聴覚士に相談してください。
まずは市販のやわらか食を少し試す方法も
いきなり定期便を申し込むのが不安なときは、ユニバーサルデザインフードのレトルトを少し買って、本人が食べやすいかたさや味を確かめる方法もあります。区分の表示を見て、本人に合いそうなものを選んでください。
【PR】26種類の中から選べる、市販のやわらか食(レトルト)の詰め合わせの一例です(キユーピー やさしい献立)。
かたさの区分は、本人に合うものを選んでください。飲み込みに不安がある場合は、先に医師や歯科医、言語聴覚士に相談してください。
まとめ:負担を手放すことは、手を抜くことではありません
- 宅配食で減らせるのは、献立・買い物・調理の手間。病気を治すものではない
- むせる・食事の形の指示がある・食事療法の指示がある場合は、先に医療者に相談
- まずは市区町村の配食サービスがあるか、ケアマネジャーや地域包括支援センターに確認
- 民間の宅配食は、少ない数で試して、本人が食べられるかを見てから
毎日の食事を全部自分で背負わなくても大丈夫です。家族が少し楽になることも、親が食べ続けられることにつながります。
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