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高齢者の治療選択|苦痛を減らすQOL重視の5つの視点

治療を続けるか。それとも・・・迷うあなたの、心の灯台に。
著者について
  • 看護師8年目
  • 退院支援・ご家族との面談を多数担当
  • 正解のない選択に、何度も立ち会ってきた
  • 父、祖母の介護・看取りを家族として経験
現場で
見てきたことを書いています。

「治療を受けさせるのが正解なのか、それとも……。」病院で、あるご家族がぽつりと口にした言葉が印象に残っています。

その患者さんは90代。進行した疾患に対して主治医が提案したのは、身体に負担のかかる治療でした。選択肢を示されたご家族は「良くなるためには治療が必要」という思いと、「これ以上つらい思いをさせてよいのか」という葛藤の間で揺れていました。

私は回復期リハビリテーション病棟で7年以上働いてきた看護師です。この記事では、「高齢者にとっての治療の意味」や「QOLを大切にした選択」について、現場の実際のケースを交えてお伝えします。

「治す」ことが正義のように語られることもありますが、看護の現場では「和らげること」や「寄り添うこと」が選ばれる場面も多いのです。この情報が、あなたの悩みに少しでも光を差すものとなれば幸いです。

延命治療そのものへの迷いが強い方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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視点①:治療の目的は「治す」ことだけではない

医学的なアプローチは「治す」ことを目指しますが、高齢の方にとっては「生活の質を保つ」ことのほうが大切になる場合もあります。とくに加齢や持病で体力が低下している方にとっては、治療が負担になってしまうことも少なくありません。

たとえば、ある80代の患者さんは、検査上は手術が可能な状態でしたが、認知症や運動機能の低下が進んでおり、手術により在宅復帰が遠のくリスクがありました。結果として、本人・家族・医師が話し合い、痛みを緩和する治療に方針を切り替えました。

ここで重要なのは、「何をもってその人らしい生活とするか」を共有することです。

視点②:QOL(生活の質)を優先するという選択

「痛みをとってあげたい」「苦しませたくない」という想いは、介護するご家族にとって切実な願いです。医療側が提供できるのは、痛みの緩和や不安の軽減、そして患者さんとご家族の意思に沿った選択肢です。

医療の現場では、QOL(Quality of Life)という概念が重視されています。たとえば、積極的な治療よりも、日々の排泄や食事、眠りの質を安定させる方が、長い目で見て「自分らしさ」を守ることにつながる場合もあります。

リハビリや在宅医療の導入、緩和ケアの利用など、選択肢は一つではありません。大切なのは、選ぶ主体が「本人と家族」であることです。

視点③:「治療しない」は放棄ではなく優しさ

「治療しない」と聞くと、何かを諦めるように感じてしまうかもしれません。でも、それは「無理をさせない」という優しさでもあります。

現場では、あえて検査や治療を控え、生活の質を重視するケースも多くあります。ご家族が「苦痛を避けること」を選んだとき、その判断を支えるのが医療者の役割です。

意思決定に迷うときは、主治医だけでなく、看護師、緩和ケアチーム、地域包括支援センターなど多職種に相談してみましょう。一人で抱え込まないことが、納得できる選択につながります。

「つらい」という言葉が本人から出たときの判断軸は、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ:あなたの迷いを肯定します

治療を選ぶか、選ばないか。その選択は「正しい」よりも「納得できるかどうか」が大切です。この記事が、あなたの「悩んでいいんだ」という安心につながれば嬉しいです。

今日からできるアクションチェックリスト

  • 治療の目的を「治す」だけに限定せず、QOLの視点も持ってみる
  • 本人の気持ちを、言葉にできなくても表情や過去の言動から想像してみる
  • 家族間で治療方針にズレがないか、一度話し合う時間を作る
  • 負担や不安を、主治医以外に看護師や緩和ケアチームにも相談してみる
  • 「治療しない」という選択肢も含めて、他の選択肢を医療者に聞いてみる

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不安になったら、一人で抱え込まず、この記事を開いて確認しましょう。

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治療を続けるか。それとも・・・迷うあなたの、心の灯台に。

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