介護と仕事がきついあなたへ、先輩家族の実話と5つのヒント

著者について
  • 看護師7年目
  • 山間地域の退院支援に従事
  • 認知症サポーター研修受講済み
  • 祖母の介護を5年経験
汐です。

はじめに|両立が限界だと感じたあなたへ

「ごめん、今日は仕事休めない」 そう言ったときの父の表情が、今も心に残っています。

母が転倒して救急搬送された日。病院へ駆けつけたかったけれど、仕事を優先するしかなかった私。

介護と仕事の両立は、簡単なことではありません。

この記事では、

  • 両立がきつく感じる理由
  • 仕事を辞めずにできる工夫
  • 実際に役立った先輩家族の工夫

について、私が病棟で見てきたリアルな経験からお伝えします。

どれか一つでも、あなたのヒントになれば嬉しいです。 SNSやコメント欄でのご意見もお待ちしています。


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Q1|なぜ、こんなにもきついのか?

介護と仕事の両立がきついのは、身体的な疲れだけではありません。

限られた時間、変則的な生活リズム、職場や周囲の理解不足。 積み重なるストレスが心のゆとりを奪います。

厚生労働省の調査(令和4年度「仕事と介護の両立等に関する実態把握のための調査研究事業」)では、介護離職の理由として「精神的・身体的負担の限界」が上位に挙げられています。

回復期病棟で働く私のもとにも、「何のために頑張ってるのか分からなくなる」という声が寄せられます。

「私ばっかり…」そう感じるときこそ、負担のサインです。 まずは、その感情に気づいてあげてください。


Q2|仕事を辞めるしかないの?

「もう無理かもしれない…」と思ったとき、仕事を辞める決断を急ぐ必要はありません。

実際には、次のような制度があります。

  • 介護休業(通算93日間)
  • 介護休暇(年5日まで)
  • 時短勤務制度やフレックス制度
  • 在宅勤務(職場による)

会社に相談したことで、働き方を柔軟に変えられた事例もあります。 週3勤務とテレワークを組み合わせた方は、「精神的な余裕が戻った」と話していました。

自分と家族にとって何がベストなのか、選択肢を持つことが大切です。


Q3|頼れる制度やサービスは?

介護は家庭だけで抱え込まず、外部サービスと連携することが重要です。

介護保険制度を利用すれば、

  • デイサービス(通所介護)
  • 訪問介護(ホームヘルパー)
  • 短期入所(ショートステイ) などが利用できます。

ケアマネジャーに現状を伝えることで、適切なサービスの提案を受けられます。

例えば、週1回のショートステイを導入した方は、「たった1日でも自分を取り戻せた」と話していました。

「全部やろうとしない」が、継続する介護の鍵です。


Q4|誰にも相談できないときは?

介護の悩みは、相談しづらいと感じやすいものです。

でも、一人で抱え込むと、心身の不調に繋がる可能性があります。

地域包括支援センターでは、介護に関する情報提供や相談が無料で受けられます。 また、介護経験者の声を聞ける家族会や、SNS・オンラインコミュニティも支えになります。

私自身も、誰かに「分かるよ」と言われたことで心が軽くなった経験があります。

声に出すことで、考えが整理され、次の一歩が見えてくるはずです。


Q5|自分の時間をつくっていいの?

「自分の時間なんて贅沢」——そう感じていませんか?

でも、介護は長期的な取り組みです。 自分をケアすることが、結果的に介護の質を高めることに繋がります。

国立長寿医療研究センターの報告(2022年)では、「介護者のストレス軽減には、個人の休息時間の確保が有効」とされています。

たとえば、

  • 朝のコーヒータイムを10分とる
  • 気の合う友人と週1で電話する
  • 入浴時間に好きな音楽をかける

無理のない範囲で、「自分らしい時間」をつくることを意識してみてください。


まとめ|介護と仕事を両立するためのヒント

介護と仕事の両立は、段階的な工夫で確実に軽減できます。

無理なく進めるために、以下のようなステップを意識してみてください。

  • 状況を把握し、感情を言語化する
  • 職場や周囲に相談する勇気を持つ
  • ケアマネジャーに具体的な要望を伝える
  • 地域資源や支援機関にアクセスする
  • 自分の心と体をいたわる時間を確保する
  • 共感できる誰かとつながる機会をつくる

これらの行動を、自分のペースで少しずつ実践していくことが、両立への第一歩です。

一歩ずつでも、自分のペースで進めていけるよう応援しています。 この記事があなたの支えになれば幸いです。

ご感想や体験談があれば、ぜひSNSやコメントでシェアしてくださいね。

介護

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