「これならできるかも」と思えた胃ろうケアの6場面

著者について
  • 看護師7年目
  • 山間地域の退院支援に従事
  • 認知症サポーター研修受講済み
  • 祖母の介護を5年経験
汐です。

「私にできる気がしないんです…」
退院前の説明で、ユキさんはそう言いました。
介護は初めて。お父さんの胃ろうケアという現実に、頭の中は真っ白だったそうです。

この記事は、そんなユキさんのように、**「自信がない」「怖い」「できる気がしない」**と感じている方に向けて書きました。

看護師として現場で関わってきた中で、「これは安心につながったな」と感じた6つの実体験エピソードをご紹介します。


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胃ろうケアが怖く感じる理由

間違ったらどうしよう、という不安

チューブがずれたら?
体調が悪くなったら?
やればやるほど、不安が膨らんでしまうものです。

でも、その不安は「大切にしたい」という気持ちの表れ。
怖さ=ダメなこと、ではありません。

安心のコツ:「どうなったら病院に相談すべきか」を、看護師と確認しておくと安心です。

「自分にはできない」という思い込み

医療的ケアに関わると、「看護師じゃないし…」と感じてしまう方は多いです。
でも、必要なのは資格より、少しずつ慣れていく姿勢と支えです。

実践ポイント:日々の気づきやうまくいったことをメモに残しておくと、自分だけのケアノートになります。

自宅でどう始めればいいか分からない

器具は届いた。でも「どこに置く?」「いつやる?」
実際に始めると、手順よりも生活との“なじませ方”が難しいものです。

環境づくりの工夫:看護師と一緒に、自宅の一角に“ケアスペース”を作ると不安が軽くなります。


「これならできるかも」と思えた6つの場面

ゆっくり教えてもらえた瞬間

「手順は分かる。でも、なぜそうするのかを知ると安心できました」
という声をよく聞きます。

提案:注入練習のとき、「この動作にはどんな意味があるのか?」と看護師に確認してみましょう。

1人で注入をやりきった瞬間

最初の成功体験は、静かながらも確かな自信につながります。
「何ごともなく終わった」という体験だけで、翌日が少し軽くなります。

小さな達成感:初めて1人でできたときは、自分をしっかり褒めてください。

手順の意味が理解できた瞬間

手順が“作業”から“目的ある行為”に変わると、怖さよりも納得が勝ります。
意味を知ることは、安心への第一歩です。

習慣化の工夫:「今日の1問」として、毎回1つだけ気になったことを質問してみましょう。

「大丈夫」と声をかけられた瞬間

「あなたがいるから安心です」
そんな一言は、何よりの支えになります。

心の支え:ケアをした日は、自分の頑張りを誰かに伝えてみましょう。共感が勇気になります。

小さなトラブルを落ち着いて対処できた瞬間

最初は焦って当然。でも、1つでも冷静に対応できた経験があれば、次からのハードルがぐっと下がります。

備えのススメ:「詰まり」「漏れ」「注入できない」など、よくある場面のメモを作って貼っておくと安心です。


不安と向き合うための3つの視点

不安がある=向き合っている証

「怖い」は、あなたが真剣だからこそ。
その気持ちを否定せず、受け止めましょう。

自分にOKを:迷ったときこそ「まずはやってみる」ことに価値があります。

「できない」は「まだ」の段階

多くの人が「私には無理」と言いながら、数週間後には自然にケアをこなしています。

今日の一歩:「全部」ではなく「1つだけ」。それで十分です。

あなたは一人じゃない

在宅介護は孤独に見えて、実はつながれる手段がたくさんあります。

つながる工夫:LINE、電話、訪問看護…「今、ちょっと困っていて」と伝えるだけで、状況は変わります。


✅ 今日の気づきチェックリスト

  • □ 看護師に質問できた
  • □ 1人で注入してみた
  • □ ケアスペースを整えた
  • □ 小さなトラブルに対処できた
  • □ 自分の努力を誰かに話せた
  • □ 「まだできない」自分を受け入れられた

どれか1つでも✔がついたら、それが前進です。
胃ろうケアは、「慣れ」と「支え」で育つもの。あなたのリズムで、歩んでください。


📣 このページが参考になった方は、ぜひSNSでシェアしたり、コメントであなたの体験を教えてください。
「できるかも」と思った瞬間が、きっと誰かの背中を押します。

#胃ろうケア #在宅看護 #介護初心者 #できるかもスイッチ

胃ろう

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