嚥下が落ちる前に!知っておくべき誤嚥性肺炎の危険信号7選

著者について
  • 看護師7年目
  • 山間地域の退院支援に従事
  • 認知症サポーター研修受講済み
  • 祖母の介護を5年経験
汐です。

「水を飲んだあと、ちょっと咳き込んだだけだから。」

ご家族がそう話してくださった患者さんは、
数週間後に誤嚥性肺炎を発症しました。

嚥下機能の低下は、ある日突然起こるものではありません。
小さな変化を見逃さず、早めに対処することが大切です。

この記事では、
嚥下機能とは何か
誤嚥性肺炎のリスク
早期に気づくための7つのサイン
を、リハビリ病棟での実体験をもとにわかりやすく解説します。

もしあなたが「これくらい大丈夫かな」と迷ったことがあるなら、
この記事がその不安を晴らすきっかけになるはずです。


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嚥下機能とは?

嚥下の仕組みを知ろう

嚥下とは、食べ物を口から胃へと送り込む繊細な動作です。
多くの筋肉と神経が連携し、気道を守りながら進みます。

この流れのどこかで乱れが生じると、
食べ物や唾液が肺に入り込むリスクが高まります。

嚥下機能を保つことは、命を守ることにつながります。


嚥下機能低下の原因

嚥下力が落ちる背景には、さまざまな要因があります。

  • 加齢による筋力・反射機能の低下
  • 脳卒中、パーキンソン病、認知症などの神経障害
  • がん治療後や手術後の影響

初期段階では変化に気づきにくく、
知らないうちにリスクが進行することも少なくありません。

「まだ大丈夫」と思わず、日頃から注意を向けていきましょう。


嚥下機能が低下するとどうなる?

嚥下力の低下は、次のような問題を引き起こします。

  • 誤嚥性肺炎:細菌が肺に侵入し、炎症を起こす
  • 栄養障害:食べる量が減り、体力が落ちる
  • QOLの低下:食事の楽しみが奪われ、孤独感が深まる

私たちの病棟でも、
食事を避けるようになった患者さんの裏に、
嚥下機能の低下が隠れていたケースがたくさんありました。

「食べる喜び」を守るためにも、嚥下機能は大切にしたい機能です。


誤嚥性肺炎とは?

誤嚥性肺炎が起こる仕組み

誤嚥性肺炎は、

  • 食べ物や唾液が気管へ入り
  • その中の細菌が肺で炎症を起こす

ことで発症します。

特に怖いのは、
**症状が出ない「静かな誤嚥」**が多い点です。

何もないように見えても、肺ではトラブルが進行しているかもしれません。


誤嚥性肺炎の症状とリスク

早期に気づくために、次のような症状に注意しましょう。

  • 食後に咳き込む、のどを鳴らす
  • 食後の声がガラガラする
  • 原因不明の発熱が続く

また、リスクが高いのは、

  • 高齢者
  • 脳卒中・神経疾患のある方
  • 寝たきりや体力低下が著しい方

「いつもと違う」と感じたら、すぐに確認しておきましょう。


誤嚥性肺炎を防ぐためにできること

毎日の生活でできる予防法はたくさんあります。

  • 丁寧な口腔ケアで細菌を減らす
  • 食事中は正しい姿勢を保つ
  • 一口の量を少なくする

これらはすぐに取り入れられ、
当院でも実践者の肺炎発症率が下がっています。

毎日の小さな工夫が、大きな安心につながります。


絶対に見逃したくない!7つの危険信号

小さなサインを見逃さない

食後にちょっと咳き込む。
何もないときにのどをすする。

──これらはすべて「小さな異変」のサインかもしれません。

小さな違和感も、軽く考えないでください。


体に現れる異変をキャッチする

こんな変化にも注意しましょう。

  • 食後に声がガラガラする
  • 体重が減る、食事中に疲れる

患者さんが「最近、食べるのがしんどい」と話してくれたとき、
私たちはすぐ嚥下機能評価に動きました。

声や食後の様子は、隠れたリスクを教えてくれます。


気持ちの変化にも敏感になる

食事そのものを楽しめなくなることも、重要なサインです。

  • 固形物を怖がる
  • 家族と食卓を囲むのを避ける
  • 少しの食事でぐったりしてしまう

「最近、食事を嫌がるな」と感じたら、早めに対応していきましょう。


嚥下リハビリの重要性

嚥下機能を守り、改善する

嚥下リハビリによって、

  • 筋肉を鍛え
  • 正しい嚥下パターンを取り戻し
  • 食事への自信を回復させる

ことができます。

嚥下機能は、早期対応ほど効果が出やすいのです。


専門家との連携が鍵

少しでも異変を感じたら、

  • VFSS(嚥下造影)
  • FEES(内視鏡嚥下評価)

などの検査を受けましょう。

専門家と一緒に、安全な方法を探していくのがおすすめです。


まとめ

✅ 嚥下の仕組みを理解する
✅ 小さな異変を見逃さない
✅ 毎日の予防習慣を続ける
✅ 気づいたらすぐに対応する
✅ 迷わず専門家に相談する
✅ 食べる喜びと生活の質を守る

小さな気づきが、未来を守る第一歩になります。
今できることから、はじめてみましょう。

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#嚥下機能 #誤嚥性肺炎 #リハビリテーション

嚥下トラブル

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